何か凄いこと言ってるw
感染して、自分もまたその型を模倣することで生命力が高まるような型、それが感染力のある「強い型」です。
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「強い言葉」は周囲の人を整えます。
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よくできた組織の中心にあるのは「空虚」です。際限なく受け容れる機能、あらゆるものを結びつける機能。
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「空虚」というのは「無尽蔵の包容力」
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いちばん強いのは「あなたなしでは生きられない」という言葉を交わし合って生きる人です。
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問題は「あなたなしでは生きられない(ので、死にました)」という事後的な話ではなく、「あなたなしでは生きられない(だから、死なないで)」という懇請の方なのです。
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弱いもののかたわらにあることで人は強められる。逆説に聞こえるかも知れませんが、これは集団についての自明の真理です。
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「何かが足りない」という欠落感は必ず「隙」を作り出します。
Onepieceの組織論 – 内田樹の研究室
この漫画は3回読もうと挑戦して3回とも第一話で挫折した。何か知らんが頭に入ってこない。おそらく、「あ、絶対死なない主人公がイキり散らして悪人判定した敵を蹂躙してオレツエーして回る系だ」と直感的に判断して脳内シャットアウトしてしまったからかもしれない。読んでないので、実際のところは知らんけど、これだけ人気があるということは、この直感が間違っていた可能性がある。時間があれば、もう一度チャンレンジしてみるかな。
話を戻して、この記事の論旨としては、本題に見える組織論は実は装飾で、実はこの方のテロリズムに対する捉え方。そこはデリケートな問題なので触れないでおく。
しかし、組織論に関連する武道を通した身体性に基づく世界観が眼を見張る。「強い型」「空虚」「相互依存」「充足感/欠落感」など、抽象概念が普遍性を帯びていて腑に落ちる。
弱者によって癒やされたダメージが査定されていない、という指摘。確かにこれ実社会でもそうよね。気が付かない関連性でもつれ合って社会は形成されていて、人の評価って一面的な指標だけで推し量れるものではない。サッカーとかでも、囮の動きとかなかなか評価されないもんね。
著者の生命に対する眼差しというか、姿勢というか、そういうものが垣間見れて、「あ、整っているな」という印象を受けた。
Postscripts
「型」 ≒ 「スタイル」 ≒ 「様式」
様式というのは、制約によって象られる。西洋と東洋の建築様式は、石材と木材の違いがあり、生活環境の制約が大きく影響している。古典絵画でも、どこの地域でいつの時代だったか失念したが、青の顔料が取れないということで、それを補うような着色の工夫がされててそれがそのジャンル特有の個性になっているとか、どっかで読んだ。
これらを加味すると、上の記事の「強い方の感染力」とは、制約がある中で、成功事例をもたらす手法が、多くの人に取り入れられて、流行る、ということだろう。「整う」というのは問題が降り注ぐ時への対処がしやすい態勢である、と言い換えることができる。