調和を重んじる雰囲気の人が、「敵」だとか「逮捕」だとかいう単語を頻繁に使っているのを見て、その人の心中はあまり穏やかではないな、と察した。何なんだろうと思って少し考察してみた。
調和の対義語は「混沌」「軋轢 」「不調和」等。軋轢はいがみ合うこと。そこには「拒絶」がある。では、拒絶とは何か。拒絶のパターンについて考えてみる。 大まかに分類してみると、次のように考えられる。
- 生理的に無理
- 接することで実質的な被害を被る
- a) 精神的ダメージを受ける
- b) 物理的ダメージを受ける
ある誰かの話し方を聞いて、ちょっと無理というのは 1。音楽を聞いて、どうもこのリズムが合わないな、というのも1に該当。嫌味を言われるとかは 2-a 。物を壊される、盗まれる、殴ってくるとかは 2-b。偉そうな人というのは、どれに該当するんだろ。接することでストレスが溜まるということであれば、2-a。社会的立場に関しては 2-b。例えば、身分社会で下の人と仲良くすると上の人からハブられてしまうから、嫌いではないけど避けるとか。ハブられたら収入に直結するだとか、重要な情報が回ってこないとかで、情報は物質ではないけど、その情報によって金銭的不利益を被るのであれば、物理的ダメージにカテゴライズできる。
では「精神的ダメージ」とは何だろう。心が萎縮して伸び伸びと活動できなくなる状態にされることかな。
- 怒られる:行動を制限することに他ならず、萎縮や躊躇の効果。
- 欠点を弄られる: 自尊心を傷つけ、その人の自己肯定感を削ぐ効果 。例えば、身体的なことで、鼻の穴が上向きで豚鼻の人をあげつらって笑うだとか。自己肯定感を削がれると、行動が消極的になり、結果、社会的影響力が小さくなる。
- 拒否される:挨拶をして無視されるとか。これも自己肯定感を阻害する。
- 失敗する:自己の過失で何かを壊してしまうとか。自分の能力に対し不信感を抱く=自信を無くす。自信と自己肯定感はリンクしており、自信を無くすと自己肯定感も下がり、結果、行動が抑制される。
- 劣等感を感じる:その接する人が自分よりも優秀で、敗北感を感じ、自分が取るに足らない存在だと感じてしまう。これも自信を無くすということであり、結果、行動の萎縮に繋がる。
といったところか。他にもあるはず。
で、人が人を拒絶する時って、上の条件に当てはまるとすると、強い人って必然的に何かを拒絶する要素って少なくなるだろう。なぜなら、1の生理的要因くらい、強い人が持つのって。
てことは、穏やかじゃないことを連呼する人って、実は相当な弱さを抱えて込んでるんじゃないかな。
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あっと、そうそう。その人は「嫌われる勇気」を実践してるのかな、と最初思って、それって、自分を全面に押し出すということだから、世の中の調和を多少乱すことになるのよね。特に日本だと。
で、自分を押し出すと周囲にどの拒絶パターンを引き起こすのか、が疑問だった。女装癖の男性が公の場で女装し始めたとかだと、1 と 2-a かな。社会秩序の観点で、女装癖の男性が女性用トイレや公衆浴場で女風呂に入るとかなると、社会の機能に支障をきたすので、2-b かな。
ということは、ケースによっては拒絶パターンはそれぞれの分類をオーバーラップすると言える。
もっと分類を細分化していって、分析を細やかにできれば、拒絶層をしっかりと想定できる。そうすれば、不意の拒絶に対する耐性もつけることができるんじゃないかな。