知能と知性の定義の違いって何だろ。一応辞書によると、
知能
①知識と才能。物事を的確に理解し判断する頭のはたらき。
三省堂 大辞林 第三版https://www.weblio.jp/content/知能
② 〘心〙 学習し、抽象的な思考をし、環境に適応する知的機能のもとになっている能力。
知性
① 物事を考え、理解し、判断する能力。人間の知的能力。 「豊かな-の持ち主」 「現代を代表する-
三省堂 大辞林 第三版 https://www.weblio.jp/content/知性
② 感覚によって得られた素材を整理・統一して、新しい認識を形成する精神のはたらき。
ふーむ。”知”を”情報”と置き換えてみる。
- 知能:知を扱う能力 -> 情報を扱う能力 -> 情報処理能力
- 知性:知的性質 -> 情報に関わる性質 -> 情報との親和性
んー。知能が低いと、必然的に知性も低くなることになるね。
英語では近い言葉で intellectual と intelligent があるが、この関係性は intelligent ⊃ intellect で、地頭の良さは intelligent、知識による頭の良さは intellect という感じ。これは知能と知性との関係性とはまた違うね。ちなみに IQ は intelligence quotient の略。
Web 検索かけたら、
知能:答えがある問いに対して、答えを出す能力。
https://hinative.com/ja/questions/5562933
知性:答えがはっきりしない問いに対して、答えらしき何かを出す能力。
だとか似たようなものもちらほらあった。確かにそんな感じがするけども、ただ、これが一般的な解釈かどうかというのも疑問が残る。辞書で明確に定義付けされていないわけだし。
関連する言葉で”知識”、”知恵”がある。知識をデータベースだとして、知恵をこういう時はこうした方が良いという良質な判断事例とした時、知識 ⊃ 知恵となる。知識は、単なる情報の羅列、例えば歴の年号とかも含まれる。年表には知恵は含まれないが、そこに記される出来事を結びつけて、パターンを導き出し得ることができる教訓は知恵である。
でだ。先の言葉の置き換えに戻ると、高い知性とは情報との親和性が高い。そして、高い知能は情報の処理精度が高い。
知識が豊富だがそれを上手く応用できないというのは、そこに潜む基本パターンを理解していない。つまり、蓄積した情報の処理が上手くできていないことを示す。つまり、知識が豊富なだけでば高い知能を持ち合わせているとは言えない。知能が低いということは、情報処理の能力が低い、つまり、情報との親和性が低いということになり、知性が低い。
基本パターンを割り出して応用できる能力があっても、蓄積データが少なければ、判断を誤る。これは情報処理自体は適切に処理しているので、知能には問題ない。しかし、知識不足ということは、情報との親和性の観点から低いという評価になり、知性が低いということになる。
他に考慮すべき組み合わせがあるはずだが、今適当に考えた限りでは思いつかない。ちょっと疲れてきたので、これだけで結論付けるならば、知性は知能よりも高次元の概念となる。
また何か思いついたら書き足すかな。