Englishwonder

Michael Uno

英語って「冠詞と名詞の複数形が難しい 」って言ったら、英語ある程度読める高校英語あたりまでは勉強した人からは、結構馬鹿にされる。この現象、なんか名前ないかな?

ネイティブ日本人がフォーマルな英語を書こうとするとぶつかる壁が冠詞と名詞の単数・複数の適切な扱い。これは例外的表現やイディオム的言い回しのバリエーションが海のように広く、2~3年座学のみで習得できるようなものではない。

例えば次のような A と B の会話で、

A: I think it would be better to format the passed data before the function call.
B: Well, if you prefer that way, then post an/the idea on the issue tracker.

この、太字の箇所、anthe、どちらが適切で自然な英語なのか。さっと答えれる人がどれだけいるだろうか?ちなみに、これは an の方が、自然なのだそう。

しかし、これが suggestion になると、違うようだ。

A: I think it would be better to format the passed data before the function call.
B: Well, if you prefer that way, then post a/the suggestion on the issue tracker.

この場合は、the の方が適切らしい。

意味わからんよね。日本語脳だとww 要は、話の前提となる会話の参加者が、A vs B なのか、それとも 一般人 vs B なのかということ。単語 suggestion を使った場合、提案が直前の A のアイティアにかかっているので、the。単語 idea の場合、提案が一般論としての一つのアイディアと解釈され、a。(その辺の英語ネイティブの意見による回答)

この文章自体、 何の変哲もない単純な 中学レベルの英語。しかし、その中に隠された複雑さは、何十年以上も時間をかけた英語研究者でも瞬時には判別できない。

ただ、これ、読解力や感覚的なところによるものにも思えるので、多くの平均的な読解力の日本人が日本語の「こそあど」をきちんと判別できないのと同様に、ネイティブでも意見が別れるところなのかもしれない。

アウトプットとインプットは全く別で、読むだけ聞くだけだと気に留めない箇所も、アウトプットの際は留意しなければならない。実際、冠詞と名詞の単数複数をマスターするには、成人なら平均10年以上の実学を要するだろう。それでようやくたどり着けるのがネイティブの中高生レベル。

実際やっている人が見える風景と、受け取っているだけの人が見える風景は違う。全く違う。これになんか名前ないのかなあ。

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  • thought

    ただ、この現象を利用すれば、接すべき人間とそうでない人間の判別がつく。「英語、冠詞難しいよね」と話を振ってみて、実体験に基づく理解を示すようであれば、その人は少なくとも、自分でアウトプットしてトライアンドエラーを繰り返してきた人だということが分かる。

    このように、実践してきた人が知っている事というのを、自分が成長する家庭でその都度確認して、心に留めておくことで、人と関わる時に、人物を評価する上で、その人がその分野におけるフェイクなのか本物なのかの判別をつけやすい。

  • thought

    数年前、海外のフォーラムサイトで、英語で日本のことを尋ねるということしばらく続けていた。そうすると、日本のサブカルチャーマニアだったり、日本在住の人だったり、海外在住の日本人だったりがコメントを寄せてくる。

    面白いのが、誰が日本の事について深く知っているのか、というのが一目瞭然で分かる。で、本当に、全然知識が足りない人に限ってイキり散らしてくる。知っている自分を誇示しようとするから、文章量も多くなる。こちらは文脈を提示する側でそのトピックに関して詳しいので何を言おうとしているのか予測がつくしもう既に知っていることだったりする。その状況で、知ったかぶりのネイティブの綺麗な英語が降り注いでくる。こうして、活きた英語を学んだ。

    で、本題は、盲目的な人に限ってイキり散らすってところなんだけど、そのエネルギーを有効活用すれば良い。それだけの話。

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